記事カテゴリ

平成27年度會津稽古堂市民講座「市史大学フォローアップ講座」これまでの活動報告

「市史大学フォローアップ講座」とは…


「市史大学フォローアップ講座」は、平成26年度まで開催された「市史大学」の修了生を対象に開講した講座です。

数多くの史跡を今に伝え、会津漆器をはじめとする豊かな文化を育んできた本市。
「市史大学」は、その歴史を学び、次の世代に伝えることを目的にはじまりました。修了生は、第Ⅳ期まで100名を超え、その知識や経験を生かしてボランティアガイドをされたり、自分たちで学習の場を作り定期的に勉強会を開くなど、さらなる研さんを重ねています。一方で、「もう一度会津の歴史の流れを勉強しなおしたい」という声もたびたび聞かれてきました。

そんな声を受けて開講した本講座は、先史から現代に至る会津の通史を学びつつ、さらに課外での勉強会や他の修了生の活動体験などもカリキュラムに加え、修了生同士の交流を深め、さらなる学びへとつながっていくことを目指しています。

 

講座の様子

第1弾は7月23日。講師は熊田博晃さんです。

市史大熊田さん②
現在鶴ヶ城のボランティアガイドをはじめ幅広く活躍されている熊田さんは、 市史大学の第1期生。

市史大熊田さん
熊田さんが代表となって活動されている市史Ⅰ期会の活動報告などを中心に、お話をうかがいました。
まさに「生涯学習」と呼ぶにふさわしい活動内容です。

 

第2回の講座は9月24日に開催。ここから全4回にわたり、会津の通史を学びます。
最初は、先史から平安時代までの流れについて。講師は市文化課の近藤真佐夫さんです。

市史大近藤主幹①
本市の文化財の発掘調査に長く携わってきた近藤さん。

市史大近藤主幹
最新の調査結果を交えつつ、軽妙かつユーモアたっぷりの内容に受講生も興味津々!

 

10月22日は会津の通史の第2弾。
中世から近世までの流れについて、県立博物館の高橋充さんにお話いただきました。

市史大高橋学芸員①
葦名・伊達・蒲生・上杉そして保科と、支配者が目まぐるしく変わる、まさに激動の時代。
 

市史大高橋学芸員
この時代の武士の動向について、古文書などを駆使しながら調査されている高橋さん。
受講生の関心も高く、講義の間多くの質問が寄せられました。

歴史散策会(詳細は本ページの下部をご覧ください)をはさみ、11月19日は特別講座を行いました。

講座のテーマは、「番付でみる幕末の商家・商人たち」。講師は野口信一さんです。

 

野口先生④.jpg

講師の野口さんは、会津の歴史に関する著作を数多くてがけ、NHK大河ドラマ「八重の桜」では歴史考証もされています。

 

野口先生②.jpg

戊辰戦争で手ひどくやられた若松城下。街の復興に尽力したのはこの地に残った商人たちでした。
そんな幕末から近代にいたる商家・商人の姿が、様々な資料を駆使した野口さんの調査によって、浮き彫りにされていきます。

 

野口先生①.jpg

またこの講座では、特別に実際の資料の展示も!向かって左側に架かっているのは、「五幅対」。
場所から人物・品物まで、あらゆるジャンルで5本(3本)の指に入る名所・名人・名物をあげた、 いわゆる番付表です。また写真では隠れてしまっていますが、「東講商人鑑(あづまこう しょうにんかがみ」も展示しています。
ともに会津図書館に所蔵されている貴重なものです。

 

野口先生③.jpg

幕末というと、どうしても悲運の会津藩士というイメージが先行しがち。
でも実は、混乱期をしたたかにしなやかに生き抜いた影の立役者たちの奮闘があった…
幕末会津のもう一つの側面に、受講生たちも熱心に聞き入っていました。

 
 

12月17日は再び会津の歴史、第3弾。
県立博物館の阿部綾子さんから、会津藩を中心に江戸時代の歴史をお話いただきました。

 

阿部先生.JPG

近世史がご専門の阿部さんの講義はとても分かりやすく、引き込まれます。

 

講義の様子.JPG

有名な会津藩の家訓(かきん)ですが、資料を交えながらの詳しいお話は、やはり面白い!
だけど…幕末の会津藩がたどった運命を思うと、報告者などは聞きながら何だかやりきれない気持になってしまいました。

 

年が明け、2016年。

 前日の大雪が一休みとなった1月21日、会津の歴史最終章ということで、本センターの地域教育コーディネーター、
 成田正良さんに、明治から平成の今に至る会津の近現代についてお話いただきました。

長年本市で学校の先生を勤められてきた成田先生。

  何でもこどもたちのなかで一番不人気だったのが、「歴史」の授業だったのだそうですが…
さまざまなエピソード、さらにはその時代の流行歌も交えながら一気にみていった講義は、
 ユーモアたっぷりで、受講生からも「楽しかった」の声多数!
 成田先生の授業なら、きっと面白かったはず…歴史がつまらないなんて、当時の生徒さん、もったいないですよ!
 
 
 市史大学フォローアップ講座も、来月でいよいよ最後です。
 その様子についてはまた後日お知らせします。

 

2月の会津とは思えないほど雲ひとつない青空が広がった2月18日。

 昨年7月から始まった本講座もついに最終日を迎えました。
 今日は、学習の総まとめです。机もいつもの座学形式ではなく、お互いの顔が見えるような配置にしました。
 
振り返り
まずは、各自で活動の振り返りを行いました。
計4回の会津の通史の講義、野口信一さんの特別講義、市史大Ⅰ期会生との交流、
そして会津五薬師をめぐった歴史散策会…
 
意見交換①
 
その後、一人ずつ、学習成果についての報告や感想を発表しました。
その中でとりわけ印象的だったのが、この講座を通して学問だけでなく親睦も深められたという意見が数人の方から上がったこと。
 
意見交換②
 
思い起こしてみれば、市史大学の4年とあわせると、5年間もともに学んだ仲間なのですよね。
これで終わってしまうのはもったいない…ということで、なんと受講生同志でサークルを結成することに!
 
市史大学はこれでひとまず終了になりますが、会津の歴史・文化への知的探求はこれからも続いていく― まさに 「生涯学習」。
当センターは、これからもみなさまの学びを応援します!

 

 

歴史散策会の様子

10月29日に開催した歴史散策会は、「会津五薬師」がテーマ。湯川村の勝常寺をはじめ「仏都 会津」を象徴するような五ヶ寺を巡りました。中には熊が出るような山中にある寺もあり、なかなかにハードな旅程だったと思うのですが、受講生のみなさんは健脚ぞろい。実際の史跡を見ながら、学んだ歴史を体感しました。

勝常寺①
最初は、いわずと知れた会津の名刹、勝常寺です。会津五薬師では中央薬師にあたります。

勝常寺
ご住職のお話をうかがいながら、国宝の薬師如来座像や脇持の日光・月光菩薩立像をはじめとする仏像の名品をたっぷり拝観しました。

 

上宇内薬師①
その次に訪れたのは、西方薬師の上宇内薬師堂。会津坂下町にある古刹です。

上宇内薬師
お寺を守られている地元の斉藤さん。お寺の由来、安置されている仏像について、様々なお話を  うかがうことができました。

 

北山漆薬師①
お昼をはさんで三ヶ寺目は、北塩原村にある北山漆薬師です。北方薬師にあたり、かつては薬師三尊像と十二神将像が安置されていたそうですが、残念ながら現存していません。

北山漆薬師
お堂の横手の石段を上ったところにある石洞は、真言宗の祖、空海にまつわる伝承が残る場所。それにしても、ここに至るまでの山道の、なんとハードなことか…報告者はこのあと、しっかり筋肉痛になりました。

 

恵日寺①
ちょっとした修行のような北山漆薬師の次に訪れたのは、東方薬師にあたる慧日寺の薬師堂。こちらもお薬師さんは残っていません。

恵日寺
慧日寺は、奈良時代の名僧、徳一上人のお寺としても有名ですね。時間があれば、資料館も拝観したいところでした。

 

野寺薬師①
最後に訪れたのは、南方薬師の野寺薬師堂。市内門田町、会津ドームの近くにあります。

野寺薬師
ここも、お薬師さんは現存せず…長い時の中で文化財が失われるのは仕方がないことではありますが、やはりお像を拝観したかった!

 

お天気が心配だったのですが、雨に降られることもなく、無事に「会津五薬師」すべてを巡ることができました。

長い時の変遷の中で、幾多の幸運に恵まれて現存するもの、残念ながら失われてしまったもの…でもどちらも、歴史。座学だけでは学べない、生の歴史を体感することができました。

参加した受講生のみなさん、お疲れ様でした!

 

お問い合わせ

  • 会津若松市生涯学習総合センター【會津稽古堂】
  • 所在地:〒965-0871 会津若松市栄町3番50号
  • 電話:0242-22-4700
  • FAX:0242-22-4702
  • お問い合わせフォーム
     

地図

生涯学習総合センター